悲しみぶっとばせ

毎週月曜日には自分のCDの音源をフルでYouTubeにアップしています。それらのCDは現在も販売しているわけですから、普通考えればプロとしてはあり得ないことをしているわけです。

どうしてそんなことをしようと思ったのかと言うとひとつは年齢で、もうひとつはとにかく聴いてもらってなんぼだなと思ったからです。

まず年齢に関してですが、もう少しで70歳になるところに差し掛かってきていますので、自分の人生ももうそろそろ記憶になっていく段階に近づいていると思ったんです。だったら聴いてもらえない状態よりは聴いてもらえた方が曲も嬉しいだろうな・・・、なんて思い始めたという訳です。その背後には僕のCDはコンサート会場で買っていただくことが多いので、ネットで聴いてくださる方と、コンサートで買ってくださる方は別だろうというささやかな打算もありました(汗)。

しかし昨年からはコロナの影響でコンサートがなくなってしまったのでCDが動くことがグッと少なくなりましたが、曲たちはYouTubeで楽しそうに、誇らしげにしているように思います。

今日アップした『悲しみぶっとばせ』という曲は僕が作曲した中でも珍しい曲のひとつなんです。タイトルの『悲しみぶっとばせ』を目にしただけで、らしくないなあ・・・と思った方も多いのではないでしょうか。

そうなんです、この曲は当時松原湖というミッションのキャンプ場で知り合った青年が書いた詞を手直しして作ったものなんです。その青年は抱え切れないほどの苦しみに喘いでいる心の内を吐露してくれました。それは僕自身とも重なるようなこともああり他人事とは思えませんでした。

いまかれはどうしているのかなあ・・・。

彼と出会うことはもうないのかもしれませんが、ひとつの出会いが歌として残せたことはよかった。

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Posted by buchi