僕は歌で掘る

ドイツではアーティストへ手厚い支援がなされているということを耳にしました。日本ではライブ自粛のお達しはあるもののアーティストへの支援があったとしても後手後手になることは目に見えています。

昨日「こんな時に助けてくれない日本を僕らは助ける必要がない」という言葉が思い浮かびました。しばらくして「いやそれは日本じゃなくて時の政府なんじゃないか・・・」と思いました。次に「政府がどうであれ日本は日本だ」と思い始めました。そして行き着いたのが「こんな時に助けてくれる日本を僕らの手で作らなくちゃいけない」ということでした。ちょっと大きく出過ぎですか(汗)。

僕も7月末までの予定が順次なくなって行っています。そんな中で無理やりライブを開催するのも生き方だし、自主的に中止にするのも生き方。自由に出歩き経済に貢献するのも生き方だし、必要なものを買い込んで家に閉じこもるのも生き方。自粛要請が出てはいても選択は個人に任されている状況です。何を持って良しとするか本当に考えないといけないと思います。明日の生活も心配。でも感染拡大をしたらそれもこれもみな吹っ飛んでしまいます。

僕は感染拡大に機会を与えるような活動や行動は仕事であってもできる限りしない選択をしています。もうしばらくは持ちこたえられるでしょう。

家に閉じこもってあれやこれや頭をめぐらしながら、世相に向き合い、音楽に向き合っているとなぜか、自分のいつの日かに戻って行っているような気持ちになることがあります。いつだったかはわからないがこんな日々を過ごしていたような・・・、です。多分何も手にしていなかった若い日の記憶なんでしょう。だから変な話、閉じこもっていることに違和感がないんです。これって性格・・・、歳をとったから・・・、それともすでに鬱(笑)。

でもこの何も手にしていない感覚の中から多くの歌が生まれてきたなあと思うんです。だからここから「こんな時に助けてくれる国づくり」への小さな歩みが始まったらと妄想し始めました。

聖書の創世記には神が被造物に「はなはだ良い」と言っています。もはや世界には地獄を見ている国があります。日本もいつそうなるかもわかりません。しかしこの現実の中にも「はなはだ良い」が埋まっていると僕は信じています。僕は歌で掘る。

写真は昨年12月に急遽決まった高松でのコンサートのために乗った飛行機から撮りました。

日記

Posted by buchi